日土水プロジェクトでは、日本酒プロジェクトをおこなっています。
酒飲みの
酒飲みによる
酒飲みのための日本酒プロジェクト
このプロジェクトは米を作るところからやっているわけですが、これは一人で出来るわけじゃなく、そして、人間だけで出来ることではないわけです。
今回はお米をつくるうえで大事な仲間たちについて紹介です。
ジャンボタニシ
ジャンボタニシは草や腐敗した植物などを食べることで知られています。
彼らは米の栽培にとって有益な存在です。
ジャンボタニシは水田の雑草を食べてくれるので、除草剤をつかわずオーガニックな米を育てることができます。
また、ジャンボタニシが糞を通じて排出する栄養分が水田を肥沃にします。
と言うことなしの彼ら。最初は敵です。
ドラゴンボールのピッコロやベジータのように敵として米づくりをジャマします。
彼らは植えたばかりの稲をムシャムシャ食べます。実際に今回の米づくりも、ささやんが経験したことがないほど彼らは食べました。
拾っては投げ、拾っては投げてを繰り返し、バケツいっぱいになるほど拾ったのですが、それでも全部は拾いきれないくらいのジャンボタニシ。
そんなジャンボタニシとの仁義なき戦いを2週間ほど過ごしたあとは、魔貫光殺砲やギャリック砲をつかうピッコロやベジータのような、たのもしい味方としてムダな草を食べ、排泄物で田んぼを潤してくれます。
タニシとジャンボタニシは違う
そんなジャンボタニシですが、日本のタニシとは別の生き物です。
違い | ジャンボタニシ | タニシ |
---|---|---|
分類 | 原始紐舌目リンゴガイ科 | 原始紐舌目タニシ科 |
和名 | リンゴガイ | タニシ |
分布 | 関東以西 | 日本全国 |
原産 | 南米・アジア・ハワイなど | 南米・南極をのぞく世界各地 |
種類 | スクミリンゴガイ・ラプラタリンゴガイ | ヒメタニシ・マルタニシ・オオタニシ・ナガタニシ |
登録 | 重点対策外来種 | 絶滅危惧Ⅱ類(マルタニシ) |
ジャンボタニシは最初、食用として輸入されました。
ですが、あまり食べられることはなく、九州(寒い所では生きられない)を主に野生化していきました。
ということで「青い目のサムライ」として、米づくりに参加してくれているのがジャンボタニシです。
ジャンボタニシの卵
ジャンボタニシは卵を産んで、そこから繁殖します。
田舎に住んでいると見慣れた光景ですが、あり得ない色です。どこかからペンキをもってきて、ぶっかけたんじゃないかと思うような色です。
そんな卵ですが毒があります。
なにも知らず素手でつかみました。
何もなかったですが神経毒があるので素手でさわらないよう気をつけましょう。
その他にも田んぼと共存し、共創する生き物が
みんなちがって みんないい
そんな社会の実現を目指して、日土水むらは活動をしていますが、田んぼはすでにそれを実現しています。
田んぼにはカエルやクモ、トンボにゲンゴロウ、ミミズ、サギなどが住んでいて間接的に米づくりを手伝ってくれています。
今となっては絶滅の危機の仲間も
ですが、農業に関わる人は少なくなり、なおかつ高齢化も進んでいて、効率的に少ない人数で米づくりをする必要があり、そのせいで田んぼには住めなくなった仲間もいます。
たとえば昔の農法では卵を産める環境があったトノサマガエルは、いまでは卵が産めなくなっていて、20年ほど前から絶滅危惧種になっています。
卵が埋めないだけでなく、中干しという作業でオタマジャクシが育たなくなったり、コンクリートで水路を固めることで住みづらくなり、田んぼはトノサマガエルが住みづらい環境になってしまいました。
そのほかにドジョウやタガメといった生物も、いまでは田んぼで生きるのは難しい環境になっています。
んじゃあ、農家の人たちに苦労してくださいというのもムリな話で、僕のような社会不適合者が農に携われる環境を作っていかなきゃなぁと思ってる次第です。
田んぼの役割
なにをどうトチ狂ったのか知りませんが、日本政府は減反政策をしています。
それは日本政府だけじゃなく、日本全体で考え直さないといけない問題です。
というか想像力も創造力もない、できそこないのAIのような自分のお金と地位しか考えられない自称エリートには解決できない問題だなぁと。
田んぼってなんのためにあるのでしょう?
水田での米つくりが、この国にあるのは米を作るだけではないのです。
洪水・土砂崩れを守る
畦をつくることで一時的に水をためたり、土を水をためやすいカタチに変えることで洪水や土砂崩れを防いでくれる役割が田んぼにはあります。
地下水をつくる
水田にためられた水は、ゆっくりと地下にたまり、その地下水が生活用水になり、河の流れを安定させたりもしてくれます。
暑さを和らげる
水田の水面が蒸発することで空気を冷やしてくれ、周辺の町の温度を下げてくれるのも田んぼの役割です。
祭りや学びの場
いまでは勤労感謝の日にすり替わっていますが「新嘗祭」という行事があります。
これは五穀豊穣を祝う祭りで、大東亜戦争より前では大事な行事でした。
新嘗祭以外にも農業に由来する祭りがあり、田んぼは自然や食べものに感謝することを学ぶ場としての役割もあります。
と偉そうに書いていますが、僕もそんな様々な効果や役割が田んぼにあることを知りませんでした。
もっと多くの人が、こういったことを知り、米をしっかり食べ、できれば自分で米をつくる環境を日本全体で考えないとなぁと、米づくりを学ぶようになって感じます。
米づくりは大地と人間、そして他の生物との共同作業
ということで、僕らが普段食べているお米は、人間だけでは作れず、大地や他の生物との共同作業なわけです。
大地を汚し、他の生物が住めない環境をつくる。そんな暮らしを文明的な生活と勘違いしていないでしょうか?
そんな暮らしからはずれて自然と共生し共創し共鳴した生き方をする。
社会の仕組みからドロップアウトした僕にとっては、そっちのほうが文明的にうつるわけです。
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